HOME > PARADIZOO > 冨岡奈津江 Natsue Tomioka(陶芸家)~モンパルナスの森~「PARADIZOO」(パラダイズー)

20160519tn04.png 20160519tn02.png 20160519tn05.png

 

陶のいきもの

冨岡 奈津江   



私は、人間以外の生き物をモチーフにして、「陶」という素材で制作しています。
なぜ、人間以外の生き物なのか。いくつか理由があります。
私自身が人間という存在でこの世に生まれ、様々な体験をし、色々な感情を抱き、日々変化しながら生きています。
人間以外の他の生き物たちがどのように生まれ、何を心に思い、なにを感じ、どのように生きているのか、とても興味があります。
そのような生き物たちの、生きる為に生きているひたむきなまでの野生の本能、生き様、生命力に強く惹かれます。
彼らの決して近づくことの出来ない領域に少しでも近づくための方法が彼らをモチーフとして用い、粘土で制作することです。


「陶」というと器やタイルなど日常の生活の中にたくさんあります。
私はその「陶」という身近な素材で人間以外の生き物をモチーフにして制作することで、新たな刺激を見る人に感じて欲しいと思って制作しています。
画家、立体造形作家で動物をモチーフにして制作をしている人は沢山いますが、私の作品の特徴はモチーフである生き物の表面のテクスチャーです。
そして平面ではなく立体、ほぼ実物大の大きさで制作することで、そのモチーフとなる生き物の存在•温もり•生命感を表現しています。
素材である土の持っている表情を生かしたピースを集積させていく方法で制作しています。
ピース一つの大きさは5mm~10mmくらいの大きさで、生き物の細胞が増殖して行くような様相で作ります。
このようなテイストの制作をしている作家は他にいないと思います。
また「陶」という素材は土を高温で焼くことで出来上がります。粘土で造形している時は自分と粘土がとても密接な関係なのですが、最後の工程である窯での焼成時は自分の手を離れます。
物理的な強度が増すと同時に、ものの持つパワーをもらっています。
色は計画を立てて釉薬を施していますが、やはり窯から出すと予想していた色を越えたに色に出会えます。
それは焼き物をやる上での醍醐味です。
私の作品は出来る限り、見てもらう方に触れてほしいという思いがあります。
元来、アート作品はガラス越しに見て楽しむものとされていますが、目で見て、手で触れることの出来る作品作りを目指して制作しています。
また、作る作品のモチーフも、猫や犬などの動物ではなく、普段あまり身近でない生き物を主に制作しています。
作品を見た方の心に波を起こしたいという思いがあります。

■冨岡奈津江(陶芸家) 略歴 

1985 "東京生まれ
2008 "女子美術大学芸術学部工芸学科陶コース 卒業
2010 "多摩美術大学大学院美術研究科陶専攻領域 修了


■個展歴 

2010 "個展「冨岡奈津江展~陶のいきもの~」(中京大学 Cスクエア/愛知)
2011 "個展「陶のいきもの~土の中からこんにちは!~」(galerieH/東京)
2011 「Who by art」(西武渋谷店B館 美術画廊/東京)
2012 "個展「陶のいきもの~ここのココ~」(galerieH/東京)
2013 "冨岡奈津江+本濃研太 イキモノガタリ(軽井沢油や・砂庭/長野)
2003 "個展「陶のいきもの~王の居ぬ間に~」(galerie H/東京)
2013 "個展「冨岡鳥獣保護区」(nuisance galerie/東京)
2014 "アートフェア東京2014 S-06ブース(東京国際フォーラム/東京)
2014
"KAMIKOANIプロジェクト レジデンス招待作家として参加(上小阿仁村/秋田)
2014 "個展「陶のいきもの~その向こう側~」(galerie H/東京)
2015 「ペコちゃん展」(平塚市美術館/神奈川)
2015 「大昆虫展2015」(東京スカイツリー/東京)
2015 "個展「陶のいきもの~Ceatures in Forest~」(H&R Roppongi/東京)
2015 「冨岡奈津江 陶のいきもの~Time flies~」展 galerieH/東京
2016 "二人展「野性の夜に」(REIJINSHA GALLERY/東京)
その他、個展・グループ展多数
 
2015 "テレビ朝日「大晦日特番 ワイルド9」出演
2016 "FMヨコハマ「Next Artlogue」出演
2016 "BSフジ「ブレイク前夜 - 次世代の芸術家たち -」出演

★現在、練馬区のアトリエにて制作